福岡県の北部に位置し、中間市、芦屋町、水巻町、岡垣町の1市4町からなる遠賀・中間地域。この地域には、響灘に面する美しい海岸線、豊かな水をたたえる遠賀川など、恵まれた自然があります。そして、その恵みを受けた海の幸や農産物がたくさんあります。こうした魅力的な地域資源「お宝」を活かし、市町の枠組みを越えた広域的な地域振興に取り組むため、1市4町と福岡県は、平成21年4月に「遠賀・中間広域連携プロジェクト推進会議」を設立しました。
推進会議では、行政だけではなく、地域のNPOなどの様々な団体と力を合わせ、地域がもつ「お宝」を組み合わせて地域づくりを進めています。テーマは「水の環」。「交流の環」「地産の環」「発信の環」「資源循環」、4つのプロジェクトを設定して取り組みが進められています。「交流の環」のプロジェクトの一環として「流イキッズ交流会」が開催され、今回で5回目の実施となります。
「流イキッズ交流会」では、遠賀川の「水の恵」を守るために活動している様々な団体が講師となって、遠賀川の歴史・役割・環境問題に関する講座を実施、子ども達の交流を通して、次世代の遠賀川を守っていく子ども達の意識を高め、遠賀川を守る活動を承継することを目的に開催されています。
遠賀川上流、下流、総勢49人の子どもたちが8月22・23・24(二泊三日)にかけて、交流しながら遠賀川について学んだり、森林浴を楽しんだり、魚を取ったりと、子どもたちにとっては貴重な体験が得られた3日間となりました。
この企画を実施したのは「社団法人 ひびき青年会議所」の皆さんです。「大切な遠賀川を上流の子ども達、下流の子ども達が一堂に会して学び体験したことをさらに家族や友だちに伝えて欲しい。そしてみんなで遠賀川を大事にしてほしい」という思いから実施、総勢25人のスタッフと福岡県立大学の学生がボランティアで参加、安全に運営できるように細心の心配りがされていました。
22日は飯塚市防災センターでオリエンテーションを行ない、その後、遠賀川について説明を受けました。午後、遠賀川源流を見学、雨で源流の地を見ることができるか心配されましたが無事源流へ到着。遠賀川源流サケの会の青木会長に源流の地を案内していただきました。その後、遠賀川源流サケの会の「鮭鱒ふ化・飼育場」を見学、また、山林についてお話をしていただきました。
23日は中間市歴史民俗資料館を見学、学芸員の吉田さんに遠賀川の歴史について学びました。午後、遠賀川河口堰で学習、河口堰の役割やゴミの問題、水質の浄化実験や遠賀川多自然型魚道で魚取りや生物について学びました。
24日は岡垣町でアカウミガメの保護活動に取り組んでいる岡垣ウミガメ倶楽部の濱田会長にお話を伺い、アカウミガメの産卵場所を見学しました。午後は修了式が行なわれました。
修了式では3日間で学び感じたことをまとめる作業を行い、発表しました。その後、リーダーさんから一人ひとり修了書が手渡されました。
子どもたちのまとめより
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源流から流れている水は透明で美味しかった。山林は洪水を防ぐ、二酸化炭素を吸収し、酸素を出すという便利な役割があります。植物が生えたり土が豊かになるようにゴミを捨てないことが大切です。
私たちはサケやプランクトンなどのすみかをうばう権利はありません。ねのでこれから山・川・海などにゴミを捨てないようにしましょう。 |
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川にはたくさんのゴミがあります。そのゴミが雨が降ることで河口堰まで流れます。そのゴミの量は8メートルにもおよびます。これほどのたくさんのゴミが流れていることを知りました。だから、ゴミを捨てずに、そして、ゴミを拾おうと思いました。川が汚れる原因はそれだけではありません。それは、人が使った後の水を川に捨てているからです。このままどんどん汚れていくと水道の水に、たくさんの薬を使用することになります。なので水道水がおいしくなくなるかもしれません。だから、これ以上川を汚さないようにして、できればもっときれいにすることが大切だと思います。 |
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