9月2日(日)北九州市の八幡西区小嶺3丁目、小嶺自治区会、水辺の教室(葉山中池 通称メダカ池)にはたくさんの親子連れでにぎわっていました。 お目当てはめだかにザリガニとり。竹の竿に紐を吊るしてえさは「するめ」、懐かしい魚取りスタイルです。子どもも大人も必死になって取っていました。少し水でふやけているするめにザリガニが食いつく仕組み。この竿は主催者がお祭りのために150本用意したそうです。メダカはそれぞれ網を持ってきて捕まえていました。子ども達の中には連携プレーでたくさんのザリガニを取っていました。 平成11年、あれほど身近にいためだかが環境庁(現環境省)のレッドデータブックの絶滅危惧種Ⅱ類に指定され、全国の関係者にショックを与えました。ならば地元でめだかの棲める環境づくりを!里山の田んぼに焦点を絞ってビオトープ作りが始まりました。活動の拠点は小嶺自治区会。 放棄された3反ほどの田んぼに重機などを入れて池づくりがスタート。地元八児小学校・大原小学校の児童もバケツで砂利運搬などの作業を行い、観察路を作りました。平成12年3月に完成。八児小学校・大原小学校の児童によって、地元の野生のメダカ195匹が池に放流されました。現在では数万匹に増えています。 ベッコウトンボをはじめ約40種のトンボが生息するこの池は、平成13年に北九州市の「緑地保全地区」に指定されましたが、池の周辺は、生き物たちにとって危機的な状況になっていました。不法投棄された様々な人工物、刈り取られたカヤなどで埋め尽くされた水辺にはトンボなどがふ化するには厳しい状況でした。そこで小嶺自治区会の呼びかけで、大学・NPO法人・環境保護団体・企業に呼びかけ水辺の環境復元作業が行なわれ、水辺に自然が戻ってきました。 このメダカの楽園を里山の象徴にしようと始まったのがめだかまつり。今では地域の一大イベントとして定着。毎年9月の第一日曜日に開催されています。また会では6月にはほたるまつりを。また、森を守るために孟宗竹の間伐と竹炭作りにも力を入れています。 主催者は「14年前はみんな若かった。今、これだけの池を作ろうと思っても無理でしょう。皆の力でできた池です」と話されていました。今年は9月2日が夏休み最後の日曜日になったため昨年より小学生の児童が少ないとのこと、でも小さい子ども連れの親子が熱心に竿を浮かべていました。 連携でザリガニを捕まえた子ども達は「竿で釣る人と網ですく人の連携がうまくいったのでたくさんつかまえることができました。」と嬉しそうに話してくれました。 |