7月22日(日)直方市下境で、貴重な化石「琥珀」を自分の手で採集しようと「化石観察会」が「NPO法人遠賀川流域住民の会」の呼びかけで開催され、たくさんの親子連れでにぎわいました。 遠賀川流域には火成岩や堆積岩など様々な地層で形成されています。直方市には石炭が作られた時代の地層、大辻層群出山層(約3,500万年前)が分布しています。 この出山層は河川やその氾濫原(大雨などで土砂が運ばれたところ)、沼などに堆積したと考えられ、淡水性の二枚貝も見つかっています。 (※アミノドンの犬歯化石のレプリカとメタセコイア化石は直方市石炭記念館にも展示されていまし。 今回講師を務められた「筑豊化石収蔵庫」の黒河氏は、2006年から頓野周辺の化石調査を行い、大辻層群出山層の地層中から琥珀を発見。現地性と思われる小さな水滴型や涙型のもから、大きいもので直径5cm大のもの琥珀を発見しています。 琥珀は木の樹脂の化石なので、当時この場所には森林が広がっていたことが分かります。植物化石では広葉樹の葉化石の他に、火山灰が堆積した凝灰岩からメタセコイアの葉化石が見つかっています。また森の中には様々な動物も暮らしていました。動物化石ではサイの祖先の絶滅種アミノドンの犬歯が見つかり、実物は北九州市立自然史・歴史博物館で収蔵され研究が行われています。 今回の琥珀の採集地となった土地は、直方市の株式会社「もち吉」様の事業用造成地の土砂で、安全に琥珀が発掘できるようにと、ご好意で大辻層群の地層の一部を採集地に移動して頂いた貴重な土砂で、小さい子どもも高齢の方も安心して琥珀を見つけることができました。土砂の移動は清水建設 九州支店様のご協力で運ばれました。本当にありがとうございました。 観察会では「筑豊化石収蔵庫」の黒河氏(北九州立自然史・歴史博物館自然史友の会評議員)を講師に指導していただきました。また、筑豊の自然を楽しむ会、北九州市立自然史・歴史博物館 自然史友の会会員で『脇野の会』のみなさんや蟲愛會(むしめづるかい)の皆さんに指導していただきました。 今回FBSのスタッフが収録に参加、FBS24時間テレビで放映されるそうです。 |
開会式の様子皆さん緊張気味? |
講師の黒河さんです |
講師の皆さん、今日はお世話になります。 |
家族みんな見つけました。良かったですね。 |
これはどうかな? |
みんな真剣でみています。 | 見つかりました。おめでとうございます。 |
見つかりました。とても大きな琥珀です。 |
琥珀です。きれいな色ですね。 |
ちょっと飽きたかな。 | これは何でしょうか?講師の人に聞いてみました。 |
調査地の様子を教えていただきました。 | アミノドンの歯 |
今日一番大きな琥珀を見つけました。 |
参加者の皆さんの感想です。(一部) | |
・ | 3500万年昔の「琥珀」を見つけることが出来て感無量です。3500万年間、こんなに近くに化石が埋まっていたんですね。 |
・ | 琥珀をいっぱい見つけられて嬉しいです。涙型の琥珀も見つけられました。とても楽しかったです。 |
・ | 化石発掘がたくさんできた! 琥珀がたくさんでてきてヤッタ! |
・ | 3500万年の化石が現在に掘られるなんてとても嬉しかった。 |
・ | 化石などを見つけられて良かったです。琥珀はとてもきれいでした。いっぱい取れて良かったです。またしたいです。 |
・ | 親子で参加しました。初めてだったけど楽しく発掘できました。ありがとうございました。 |
・ | 化石を取ってすごく大きい琥珀が見つかったのが嬉しかったです。 |
・ | 今日は暑かったけど大きい琥珀が見つかったのでよかったです。 |
・ | あまりしたことがない経験ができてとても楽しかったです。自由研究に役立てたいです。 |
・ | 孫たちは元々いろいろな石に興味があります。今日は自然の中で熱中して宝物を探していました。これからも、何かに集中する力を押しつけではなく、自ら興味を持って取り組んでいけるように育ってくれたらと思います。ありがとうございました。 |
・ | 琥珀は川に流されて集まって化石になることを初めて知りました。子どもと楽しい時間が持てました。 |