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遠賀川ゴミ減量作戦(葦の堆肥作り)
7月1日 嘉穂水辺の楽校周辺の環境を守る会

遠賀川に繁茂する葦は栄養分を多く含んでおり、新緑のこの時期に刈り取って堆肥にする(軽トラ約20台)。毎月一回攪拌して、6ヶ月で葦の堆肥が出来上がる。約6アールの水田で「葦米」を作り、美味しい葦米を会員一堂楽しみにしている。葦は刈り取らずそのまま放置していると冬に枯れ、翌年の夏の大雨で下流や海岸に漂着し、景観を損なっており一石二鳥の取組みと自負している。流域の皆さんも是非、汗をかいて楽しみませんか。

葦は川面に根を張り、家庭の雑排水などの汚れを吸収してきれいにする浄化作用がありますが、反面、刈り取らずに放置しておくと、冬場に枯れ、翌年の梅雨の大雨で下流に大量に流れ出ます。流れた葦は、芦屋町の河口堰や海岸に流れ着き、漁業や芦屋町の景観を損なうなどの被害が出ています。また、このゴミの撤去費用にたくさんの税金(国・県・芦屋町)が使われています。

この葦を何とかしようと、三親会や遠賀川源流で活動する人々、NPO遠賀川流域住民の会、嘉麻市、国土交通省遠賀川河川事務所等が検討を重ねてきました。平成21年4月1日、「嘉穂水辺の楽校周辺の環境を守る会」を結成、会員90名でスタートしました。そして、平成22年6月、同会は嘉穂水辺の楽校周辺の整備を遠賀川河川事務所を通して、地元の嘉麻市と受託契約を結びました。

ゴミとして大変迷惑している葦は昔、家畜の糞尿と混ぜ合わせて堆肥として田畑に利用していました。しかし、大変な労力を要するため近年は化学肥料に変わって堆肥づくりは消滅しました。

会の皆さんは、
刈り取った葦を堆肥小屋へ運び、細かく裁断して米ぬかを混ぜ水をかけて約半年間かけて堆肥を完成させます。この堆肥を近くの農家で、水稲に施して「葦米」のブランド化を目指し、今秋はじめてのお米ができまし。

今後は「遠賀川の葦米」としてブランド化や葦の堆肥を施した野菜作りを推進。「嘉穂水辺の楽校」がさらに住民の憩いの場になるように願って。遠賀川上流や支流にたくさんの葦が繁茂、この活動が流域全体に拡大し、ゴミのない、きれいな遠賀川と海岸になることをめざして。