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住野川公園づくりワークショップ
住野川筋(香春町採銅所)砂防事業
福岡県 田川県土整備事務所 河川砂防課 砂防係


4月10日(金) 第6回住野川公園づくりワークショップ 開催

 
第6回のワークショップ(最終)を終え参加者全員での記念撮影 


昨年(平成26年)、 福岡県 田川県土整備事務所(河川砂防課 防災係)は、金辺川支流の住野川上流部において、土石流災害防止を目的とした砂防事業(砂防ダム・渓流保全工)、及びそれと一体となった河川公園の整備を計画。計画にあたって、地域住民と一緒に知恵を出し合い、地域に愛される魅力的な公園づくりを進めるため、計画地での採銅所小学校児童による生きもの調査やモデル事例の視察、公園計画に関する検討など、約1年かけて、住民参加型のワークショップを重ねてきました。

最終回の6回目は27年5月10日(金曜日)、香春町採銅所長光公民館で、地元住民を始め、地域で活動している河川愛護団体や行政(県、香春町)やこれまでワークショップのファシリテテーターとして指導いただいた林 博徳助教や九州大学の学生の皆さん、現地に生息する生きものを調査された九州環境管理協会の皆さんなど、これまでに携わっていただきました皆さんが参加して、前回の意見をもとに修正された模型を確認し、最終的な公園計画を決定し、これまでの活動を振り返りながら意見交換が行われました。

模型を用いて、修正箇所及び最終的な公園イメージを確認。
  • 公園のイメージについては模型に沿って説明
  • 維持管理のための管理道について次世代が管理していくにあたって、車の利用を考えて整備してほしい。
  • 管理道が広いとごみが捨てられる。管理者だけが入れるようにしていく。
  • 管理する人々に負担がかからないように工夫をする。
など維持管理の問題が出されました。


九州環境協会の大杉さんのお話
里山環境は日本では減少しているが、この河川公園は、町道付近には田園が広がり、昔の人が自然に近い石積みで棚田が作られ、竹林で荒廃していた河岸を桜や梅を植樹して、地元住民が親しめるように整備し、今日まで皆さんに守られてきている。
石垣など程よい空間があり、両生類や爬虫類が棲みやすい環境になっている。

九州大学工学研究院 流域システム工学研究室 ワークショップファシリテーター  林助教のお話
川づくりを地域の人々と作ってきたが、今まではコンクリートの河川環境をどのように改善するか議論し、以前より河川環境がよくなってる事例が多い。この河川公園は最初から何もしなくても良いというのが感想で、理想の河川環境であった。砂防ダムを作るということでどのようにしていくか難しい課題でもあった。模型を見てもらって、維持管理の議論が行われ、みんなでこの公園を将来にわたって大切にしていこうという思いが伝わってよかった。

 
 公園計画のポイント
  • 公園 テーマ  親子で楽しめ、自然に触れ合える公園
整備方針
  • 最大限、現地の自然環境を生かして公園を整備する
  • 右岸側エリア;桜植樹による花見広場、生物に配慮した湿地型ビオトープ、生物観察用の木道・デッキを配置し、環境を重視しる対岸からの眺望が重要。
  • 左岸側エリア;梅林の丘は梅を大幅に間引き、芝を張るなどして、子ども達が走り回れる広場を創出する。こんもりした丘を削り、緩やかなスロープ状とする。
主な設備施設
  • 透過型の砂防ダム、自然に配慮した流路工(巨石利用、空積護岸、ステップ&プールなど)
  • 周遊路、もぐり橋、滝左岸側の遊歩道、管理道、町道箇所の橋
  • 湿地型ビオトープ、木道、デッキ、石垣、階段、水遊びの場(可道内)
維持管理
  • 関係者間での「人の和」が重要であり、行政と地元との役割分担を明確にする。
 
 模型を見ながら将来どのような維持管理ができるか、そのための管理道の整備について意見交換が行われた。
 
 九州環境協会の大杉さんのお話  


第5回 平成27年3月9日 住野川ワークショップ 
模型を用いて、詳細な配置計画

まとめ
模型に沿って説明。
  • 右岸側エリア;桜の植樹による花見広場、生物に配慮した湿地型ビオトープ、生物観賞用の木道、デッキを配置し、環境を重視する。対岸からの眺望が重要
  • 左岸側エリア;梅林の丘は梅を大幅に間引き、芝を張るなどして、子ども達が走り回れる広場を創出する。こんもりとした丘を削り、緩やかなスロープ状とする。
  • 湿地は生きものの棲みか(ビオトープ)として位置付け、人が集まるスペースとは考えない。子どもの水遊びは河道内を前提とする。
  • あずま屋(休息施設)は、公園整備後に利用しながら必要性、規模、位置について検討する。
  • 遊歩道は公園を周遊できるように整備し、川を横断できるようにもぐり橋を設置する。
模型を用いた検討により、植樹の配置や景観状況、整備施設などの配置計画を検討することができた。 
 
 
模型ができました。木々の配置や景観状況、設備施設などの配置を検討。高低差があるので模型も大がかりなものとなっています。 

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第4回 平成26年11月25日 住野川ワークショップ 

採銅所小学校の児童と共に 子ども達の学習成果を聞いて、公園計画に取り入れよう

概略の計画を平面図に示した。

 右岸側エリア
  • 環境を保全しつつ、湿地(ビオトープ)を創出する。
  • トノサマガエルなどの生息環境として、右岸側のたんぼであったところに湿地環境を創出する。
  • 桜の植樹が多いエリアのために、桜はできるだけ残して、花見ができる広場を確保する。
左岸側エリア
  • 人の利用を図るエリアとする。
  • クワガタやカブトムシの生息環境として、タヌキ・コナラ林を創出する。
  • 河道の維持管理のため、護岸沿いに管理用道路が必要。
その他
  • もぐり橋を設置して、公園を周遊できるようにする。また、円陣の滝を眺めながら登れる登山道を整備する。
  • 河道内に水遊びができる場所をつくり、そこを中心に来園者が休息できる場所を作る。
  • 芝生広場など、公園を利用しやすいスペースが必要。
図面をもとに検討、今後は立体的なイメージがわくように模型を作成。
 
 
香春町広報から転載

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第3回 平成26年8月21日 住野川ワークショップ モデル事例の視察

佐賀県 鳥栖市 牛原町 四阿屋遊泳場の整備手法、管理 運営のあり方について学ぶ

 鳥栖市牛原町、四阿屋(あずまや)神社境内を流れる渓流はまさに天然のプールです。当日は急な雨のためゆっくり見学はできませんでしたが、夏休み期間中は遊泳場として管理しており、絶好の避暑地として多くの人々でにぎわっています。
四阿屋の名はヤマトタケルがクマソ征伐の折りにあずま屋を建てたことに由来します。近くには、橋げたから水がカーテンのように流れ落ちる「シャワー橋」があります。周囲には樹齢600年を超すクスの木をはじめ、イチイガシ、サワラ、コバンモチなどの巨木が心地良い木陰をつくっています。

維持管理では行政と地元との役割分担を含め地元(市民団体)に委託管理、常駐管理人、来訪者の案内人、清掃作業などが行われています。
まとめ
  • 巨石積護岸工、巨石ステップ&プール型の落差工、床固工を利用したもぐり橋など、自然と調和した砂防施設が多くあり、設計の参考としたい
  • モデル箇所のように、維持管理 安全管理等について、県、町、地元の役割分担を明確にすべきだ。
  • 公園化することで、来訪者のモラル向上にどのように取り組むか考えなければならない。
 
 大きな石が自然に調和している  
   
天然のプールえ大人気、毎年、土石の撤去作業を行い程よい深さのプールとなっている。夏でも水温が低い。 

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 第1回 平成26年6月19日 住野川公園づくりワークショップ

 住野川公園づくりに対する、思い 意見を話そう
 
空から見た写真です 
6月19日、香春町採銅所長光公民館で、住野川公園づくりワークショップが開催されました。

福岡県田川県土整備事務所では、金辺川支流の住野川上流部において、土石流災害防止を目的とした砂防事業(砂防ダム保全)、及び、それと一体となった河川公園の整備を計画。

住野川上流部は平成21年の豪雨により、流域内の土砂流出(小規模な土石流)が発生、河川の埋塞、町道の流失などの被害を被り、以来、土砂災害の危険性が高まっています。

長光円陣の滝桜公園は、牛斬山への登山口となっており、平成14年から約200本の桜を植樹、地元の皆さんで「長光桜植樹会」を結成、以降毎年、雑草除去や桜の植樹など、桜の名所を目指して活動してきました。公園から少し行くと円陣の滝があり、牛斬り山への登山道になっています。四季折々の木々は、登山者の皆さんを和ませています。

今回の砂防ダム計画は、土砂災害の防止を図るだけではなく、円陣の滝や登山道の桜並木、香春岳が織りなす優れた景観と希少生物の棲息も確認される豊かな自然環境の保全、また、多くの人が訪れる新たな観光地の創出、といった観点から可能な限り多様性に富んだ魅力的な水辺と景観の創出を行なうとして、九州大学(林 博徳助教)の協力を得て、住民参加型のワークショップ形式で行なわれます。

第1回目の6月19日は、地元住民や関心のある方、行政関係者など集まって、4班に分かれて「住野川公園づくりに対する、思い、意見を話そう」をテーマにそれぞれ自由に話し合いがされました。田川県土整備事務所では、来年3月までに6回のワークショップを開催し、まとめ、住民が思い描いた設計図を基にさらに検討していくということです。

出された意見
良いところ・課題・提案など

 良いところ  課題  提案
・水がきれい
・生物が多い
・自然が豊か
・円陣の滝が素晴らしい。
・駐車場やトイレがない。
・維持管理を竹の除去や草刈り。
・流下する土砂の種類
・堆積した土砂をどうするのか。
・地元の人が大事に思える景観に
・子どもたちの遊び場
・憩いの場(水遊びのできる場)
・石でコンクリートを隠す
・自然環境を残す。
・落差をできるだけ少なく。
・災害防止
・床固めは川の石を使って
・周遊できる遊歩道
・環境学習の場に

最後に林先生は
初めて現地を見た時、自然だけど人の手が入っていて、地元の皆さんが大切にしている様子が伝わってきた。とてもあったたかみがあり、地域の皆さんがこの地を大切に思っていると感じた。最高の武器である。一方、治水面、安全性についても検討していく。

課題は魅力的だが、じっと留まるには何か足りない、寂しさを感じる。現状では暗渠に土砂がたまっている。町道の橋が架け変わるようであればデザインも考えては。

提案では、自然を大切にしながら治水を考えていく。自然の構造物を使って。円陣の滝も遠くから見られるようにすると変わってくる。子どもたちの遊ぶ場の水辺や学習するビオトープなど
地元の人が大事に思える場所づくりが一番ではないか。公園などの草刈りの管理や安全面の管理などを話し合っていくことが大事。今後のワークショップでは現地計画や砂防ダムの学習会なども必要ではないかと思う。
第1回のワークショップのまとめ
  • 自然・景観を最大限のこし、地元が愛着を持てる公園にする。
  • 子ども達が遊べる場所や、環境教育ができる場所(ビオトープなど)創出する。
  • 生物や景観に配慮し、構造物はコンクリートは最小限に、自然石を活用して整備を行う。
  • 地元主導の維持管理が継続できるように、今以上に大変にならないように留意する。
  • 参加者の公園整備に対する思いや方向性が近いことが分かった。
  • 整備にあたって重要なポイントは「治水を確実に」、「良いところは残す」「安全面」

   
   
 
現地の様子を写真で紹介。林先生 
   
もしも災害が起きたら・・・   
   
班で話したことを発表。たくさんの思いあります。   
 
 長光桜植樹会会長の本田さん。たくさんの思いを形にしていきます。(向かって右側)

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