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第8回 ふくおか水もり自慢!筑豊大会

 
 NPOアザメの瀬「アザメの瀬関連事業」佐賀県唐津市アザメの瀬から子どもたち来福して発表


 3月10日午後1時から飯塚市柏の森、近畿大学産業理工学部福岡キャンパスで、福岡県内の水・森にかかわる活動をしている団体が、一堂に会して、交流や行政と市民団体のパートナーシップを促進すると共に、他の団体の活動状況や手法を学び、今後の活動の糧にと開催され参加いたしました。
今回は8回目となり、筑豊の会場で開催、筑豊から元気な市民団体や子ども達の取り組みが発表されました。

ふくおか水もり自慢の特徴は、ステージ発表は、3分間で会場の皆さんにアピールできる活動報告や事業報告を行います。その後2分間の質疑応答を行います。

その後ポスター発表を行います。(子どもの部は当日・大人の部は翌日)
グループごとに分かれて屋台形式でパネルを並べて、1グループ15分で行います。ステージ発表で聞けなかった事や疑問に思ったことを聞きます。また、発表者はステージ発表で言い足りなかったことなど積極的にアピールしていきます。

※このホームページでは発表された団体のうち、遠賀川流域で活動している団体を中心に報告します。
ふくおか水もり自慢実行委員長
島谷 幸宏氏 
福岡県県土整備部河川課
池永 昭夫課長 

子どもの部

めだかの学校すずめ教室 「遠賀川でいろいろな鳥に出会うよ」発表とポスター発表
 「 めだかの学校 すずめ教室」では遠賀川水辺館周辺に生息する野鳥について、1年を通じて調査しています。望遠鏡や双眼鏡によるバードウォッチングだけではなく、野鳥の生態やくちばし、食べ物についても調べています。僕の家の近くにサギ団地がある。このサギたちの行動を調べてみた。曇りの日に多くの鳥に出会う。温度や湿度の関係があるのかと思ってみた。よく調べてみると曇りの日にトンボが低い所を飛んでいた。多くの鳥たちはえさとなる生き物がいるからだと分かった。温度や湿度は直接的には関係ないが、えさとなるトンボたちに影響しているのではと思った。ハヤブサはカッコよいし、カワセミは美しいと思うが、生きるために一生懸命えさを探している事が分かった。

キッズLNC「親子で自然活動ホップ・ステップ・ジャンプ
 2年目を迎えたキッズLNC、河川敷を活用した遊び、学習ビオトープ「春の小川」を活用した自然体験に取り組む。参加者は親子で40組近くになった。毎月の活動として定着してきた。温かい日は小川で水遊びをしているが、当初なかなか水に入ることがこわくてできなかったが今では目を輝かせて楽しんでいる。水辺館では自然と触れ合いながら友達と触れ合う大切さを感じている。子どもたちはいろんな意味で献花しながらたくましく成長している。子どもたちは昔から河川敷や野原が大好きで、大空をバックに絵本を読むのは大変気持ちが良い。
 



めだかの学校遠賀川生きもの調査隊「遠賀川を良く見よう~自分の目・科学の目・時間の目~
発表とポスター発表
 
遠賀川と彦山川について、科学の目で水質調査(パックテスト)を継続的に行い、1年間の変化を調査している。遠賀川水辺館「春の小川」の水質変化について継続的に体感と科学の目で調べています。
遠賀川が大好きな3人の子どもたちがアピールです。
 ・ ペーハーCODパックテストや水の流れ、臭い等を記録しています。水温は計る前に手を入れて予想しています。天気は当日の天気はもちろん、前日の天気も記録しています。前日の天気が水の汚れなどに影響しているからです。
2月18日の様子です。気温は0度でした。水温も0度だろうと思っていましたが水温が5度でした。水温と気温が逆転していることにびっくりしました。
 ・ 早速そのことを水辺館に来ていた大学生にクイズをだしました。水温が5度と教えると、とっても驚いていました
  投網が大好きで投網で魚を取っています。オイカワやドンコ・カマツカなどが取れます。外来種のブルーギルもいますが、調べてみるとオイカワの方がブルーギルよりたくさんいました。まだ遠賀川の生態系は成り立っているのかと思いました。
 

   
   

 
 子ども達のポスター発表会場。みなさん熱心に子ども達に質問していました。

 
子どもの部表彰式・・「緊張してたけど言えて良かった」と、発表が終わって安堵した様子がうかがえます。子どもの皆さんお疲れさまでした。とても細かく熱心に調べられていることにはびっくりいたしました。みなさんの力強い発表に大人の人達がいっぱい元気をいただきました。 それぞれ島谷実行委員長から表彰状をいただいていました。

大人の部

宮若・川づくり交流会「東日本大震災支援活動

 東日本大震災関係支援行動、及びそこから学ぶ地元の減災対策について報告します。述べ5回50日に渡って石巻市で支援行動をしてきました。東日本大震災から学ぶことはたくさんあります。津波を洪水時におきかえれば。減災中心の学ぶことがあります。
例えば、ライフジャケット。これまでの災害の中でもライフジャケットを付けていれば助かる命がたくさんありました。行政や消防団員、学生などに義務つけて配布すること。昨年宮若市では市職員100名にライフジャケットを配布されています。また、消防団員300名に今年配布することが決まっているそうです。
また災害瓦礫の受け入れも積極的に受け入れていただきたい。今後も福島県への支援は行いたい。3月26日~~4月3日まで宮若市の文武館の空手道場では石巻市を中心に小学生8名中学生1名で太鼓を持参して支援に入る、
支援当初、海岸線のがれきを拾い清掃活動をした。すると子どもたちが集まり、大人達も海岸に集まってくるようになった。その後サーフィの人達が海に戻ってきた。とても嬉しかった。

※テレビで見ていたのですが被害にあわれた保育園では防災の一つとして園児たちにライフジャケットを付けさせるようになったと言われています。年長さんは自分でつけられるように日頃から練習をしているとのことでした。本当にライフジャケットを身につけていたなら・・・
 


近畿大学「サイエンス・パートナーシッププロジェクトによる環境教育
 
科学技術振興のサイエンス・パートナーシップ・プロジェクトによる児童・生徒への環境教育を実施。例えば、海の生物資源の有効利用に関する実験やその成果の伝達方法の教授や、河川の生物調査やプロジェクトWETによる水環境教育などしてきている。学生サークルや学生ボランティアとの連携、地域の学校との連携等を紹介する。生物多様性条約第10回締約国会会議併催展示で生徒の発表や植樹活動等環境に関連した様々な活動の中から水にかかわる活動を発表する。実験や実習を通じて大学だからこそできる環境教育を実施している。



YNHC(青少年博物館)「中高生等活動交流で学んだこと」
 遠賀川水辺館を拠点に日々活動しているYNHCは、学校の垣根を越え中高生のネットワークづくりや遠賀川のホタル再生、河川清掃、世界水フォーラムの参加に取り組んでいます。今年の交流会では、初めて水辺館から離れたて、夏は黒川で生き物調査。黒川はとてもきれいでした。アユやヨシノボリ・カワニナ・オニヤンマのいました。冬の交流会ではハザードマップ作りに挑戦。地元の大人達と一緒に現地を歩きました。東日本大震災では被害が大きく、災害の怖さを感じた。準備として自分たちの住んで地域のハザードマップづくりを考えていきたい。
 


堀川再生の会・五平太「子ども達に希望ある未来を残すために」
 いつも楽しいパフォーマンスを見せてくれる堀川再生の会の皆さん。今回はカラで登場。お尻ふりふりダンスがお似合いの会員さんも。遠賀堀川205年前に完成した「ノミ」で彫った全長12kmの人口の川。コンクリートの三面張り。一部昔のノミの跡が残っている。平成19年に経済産業省の「近代化産業遺産」に認定。上流の地盤沈下により、源流がなくなり水量の確保が難しく、現在では生活排水と雨水ノミで水量は少なく、川の中は水深が膝まで、ヘドロ化してしまっている。
会は9年間毎週浄化活動を行ってきたおかげで「堀川」の存在を認識していただくようになった。また、「堀川近代化産業遺産」認定記念事業を通じて多くの人が堀川の歴史を知っていただけた。堀川を次世代に「自然のホタルが飛び交う川」に戻して渡したいと思っています。堀川を世界遺産のひとつとして登録を目指したいと思っています。
毎週金曜日川の浄化と清掃。地域住民と協働作業。小中学校10校と毎年EM団子1万個投入。・堀川の3カ所で水質・水生生物調査を行っている。・小・中学校や地域に出かけ、また、堀川で子どもたちや地域住民に環境教育を行っている。堀川の歴史の本を発行、小中学校に寄贈。
取り組みの成果として、上流の中間唐戸では、カワニナが、中流の御輪地橋ではカワニナ・ヤゴ。下流の定格橋ではヨシノボリ・カワニナ、シジミなど、かなりきれいな水に住む生物が採取され、少しずつ堀川にきれいな水に棲む生物が増えてきている。課題は水が流れることです。
 


NPO河川・環境ボランティア「地域とつながる環境活動」
 近畿大学産業理工学部(飯塚市)を拠点に、近畿大学産業理工学部の大学生によるNGOグループ。生物多様性や外来種駆除、環境保全などをテーマに地域と連携を大切に活動をしている。地域向けの環境学習会を行うために、自分たちの知識や経験を深めようと、様々な事にチャレンジしている。ラムサール条約で保全された湿地見学や、野鳥観察、特定外来種の調査を実施している。

 

SWEEP始動絆
 遠賀川の地域防災施設「遠賀川水辺館」を拠点に、次世代の活動支援や外来種駆除、大学生間の連携に取り組んでいます。福岡県内の様々な大学生を対象にして、河川環境ボランティア通称「SWEEP:流行が広まる。掃除の意」昨年誕生したばかりです。活動が始まったばかりですが、実のなる苗木の植樹活動や、河川清掃、大学生の仲間を広げる活動交流など、企画・運営しています。また、直方川づくり交流会のリバーチャレンジスクールサポートや、YNHCの活動交流会支援、おやじの会とのみつろうづくり等、世代を超えての連携も行っています。

 
 


直方川づくり交流会 次世代につなぐ絆
福智山の麓に広がる直方平野を流れる遠賀川。土木学会デザイン賞2009年最優秀賞に輝いた自然豊かな緩傾斜護岸と、遠賀川の地域防災施設「遠賀川水辺館」を拠点に、遠賀川水辺館の運営、中高生の活動支援、子ども達の自然体験活動支援に取り組んでいます。

 CWニコルさんの科がい事業から10年、当時の小学生は、水辺館を拠点に活動する「YNHC」の活動で中心的な存在に育ち、世界水フォーラムの日本代表として、トルコでの大会に参加、そしてAO入試を活用して九州大学21世紀プログラム過程に進学。現在は土木、農林、地域づくり等多彩な分野を学びつつ、地域活動や水辺館の小学生たちを支援する側になっています。そんな絆の歴史を寸劇で発表します。

次世代を担う子ども達が着実に育ってきています。参加者だった小学生が、中高生のサポーターとなり、そして指導者とし立っています。キッズLNC~めだかの学校~YNHC~JOC&SWEEPの連携へ。60回を迎えたリバーチャレンジスクール。AO入試をかつようし、活動をアピールし、全国の大学へ進学。誇りある郷土づくりへ「川づくりは人づくり、街づくり」



 遠賀川水辺館 おやじの会
遠賀川の地域防災施設「遠賀川水辺館」を拠点に、遠賀川水辺館の支援や福智山麓における森づくり活動、次世代の活動支援に取り組んでいます。子ども達が楽しく遊べる森づくりやヤギのニホンミツバチなどいろいろな生き物の飼育をおこなっています。今年度は直方チューリップまつり跡地の有効活用でサツマイモ栽培にも取り組んでいます。そんなおやじの会の紹介を紙芝居で紹介します。
大人気10匹のヤギ達。むしゃむしゃ地球温暖化防止にも役に立つ。除草作業。河川敷の人気者です。 
 


龍王・山・里・川の会 ~よみがえれ建花寺川 復活隊~
 今回のパフォーマンスはゴミ拾い。地域の人々、行政・企業が一緒になって建花寺川のゴミを拾っています。以前はばらばらにそれぞれがゴミを拾っていたのを、みんなで一緒にゴミを拾うと呼び掛け、一緒に清掃活動をしている様子をアピール
建花寺川に流れ込む工業廃水を県の環境部・市環境整備課で解決できた今、水質も安定しきました。水質が安定してきたので、昨年初めてサケの稚魚の放流を実施するに当たり、周辺自治会を通して地域住民にチラシを配布し、国土交通省、県土整備事務所、県福環境事務所、市役所環境整備課も参加いただき、二瀬中学校1年生157名の生徒と放流できたことは大きな成果でした。
これからは地域の方々の応援をしていただきやすい環境づくりが課題となります。
市民団体と行政機関の職員とが共に活動し、地域住民とが一緒にすることで、持続的可能な社会への新たな基盤となる地域発展を目指しアピールしたい。
 会場からどうしてたくさんの人があつまっているのかに質問に
「水もり自慢に参加するようになって、皆さんからいろいろなことを教えていただきました。本当によかった。」と答えられていました
 
 

福岡県飯塚県土整備事務所「明星寺床上浸水対策特別緊急事業(姿川工区)
 平成15年7月19日の集中豪雨により、飯塚市周辺では文化施設や商店街等が浸水する大規模な浸水被害が発生いたしました。飯塚市県土整備事務所では、その対応策として平成17年より姿川に調節池を整備し洪水時に一時的に河川水を貯蔵することで浸水被害の軽減を図る事業を実施し、平成23年3月に完成しました。
その結果、平成21年7月には平成15年と同規模の大雨が降りましたが、調節池の効果が発現され、浸水被害を大幅に軽減することができました。
今回の手法は、姿川では治水効果の早期発現とコスト縮減という観点から川の上流に調節池を設けて、河川の増水時のみ一時的に河川水を貯蔵し下流への流量を減らすことで浸水被害の軽減します。川の水位が下がると自然に調節池の水は川へ流れ、普段は広場として市民の憩いの場となります。
 
 


   
麻蘇さん特別講演  荒川さん

福岡県河川課 ふくおか川の大掃除~河川愛護活動支援について~

 
 福岡県では毎年10月を福岡川の大掃除月間、第4日曜日を実施日とし、県内河川一斉清掃日として呼びかけています。今年度についても多くの愛護団体が活動に参加しました。福岡県では一定の基準を満たした河川の除草・清掃活動をする団体を河川愛護団体として、支援をしています。詳しくはこちらから
福岡川の大掃除では、河川愛護団体・河川愛護企業(アダブト企業)・河川愛護活動支援企業支援(アシスト企業)として河川愛護団体・企業などへの支援を行っています。
平成16年では団体数255団体でしたが、平成20年は331団体、平成23年では363団体と年度を重ねるごとに団体が多くなっています。

河川清掃を通して各流域内外で連携が強くなり小さな団体も含めて活動が活発になってきています。


   
福岡県直方県土整備事務所 遠賀川西川改修事業 
 鞍手町を流れる西川の河川改修計画)約2.5km)の検討にあたって、知育の小学校や住民とワークショップを5回開催して「西川かわづくり構想図」が作成されました。この構想の中のひとつに、「花の広場」があります。親水護岸に花壇やベンチを配置して住民の憩いの場を作りました。一方で遠賀川水系を中心とした個所に福岡県広域地域振興課と市町村及び地域住民(地域団体・自治会・学校)が協働して植栽活動を展開する「遠賀川流域花のみちプロジェクト」がおこなわれ西川緑地整備が進められて、新しい憩いの場が誕生した。今後、維持管理を行政・住民と協働して行うことが課題・