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2012年遠賀川流域活動団体報告会

遠賀川流域で清掃活動や環境教育・河川環境活動等を行っている団体が一堂に集い、一年の締めくくりとして日頃の活動内容等を報告し情報交換を行い、更なる遠賀川の浄化や地域づくりを行うことを目的に「遠賀川流域活動団体報告会=森~川~海への連携を目指して」が12月1日飯塚市のがみプレジデントホテルで開催されました。

基調講演では福岡県森林林業技術センター企画管理部長の今泉正彦氏に「福岡県内の林業の現状と課題について」をテーマに豊かな森林が私達の地域を守っていること、森林が荒廃すると私達の身近な生活が脅かされることなど具体例をあげてお話していただきました。また、森林環境税によって、荒廃した森林が再生されていること県民が参加した森づくり活動が行われてきたこと、しかし、一方では放置竹林が人工林を侵食し、急速な勢いで広がっている。まだまだ課題がいっぱいあることなどお話していただきました。
事例発表では

 赤村ほたるの会の三浦 荘彦事務局長に「赤村ほたるの会のあゆみ」
 NPO法人「小竹に住みたい」まちづくりの会の吉良 久吾会長に「小竹遠賀川河川敷クリーンキャンペーンについて」 

 小嶺水辺の教室の今村 高良事務局長に「里山ビオトープづくり」
それぞれ具体的な取り組みを報告していただきました。

主催者である窪山理事長はこの1年を振り返って「水質のランキングでは遠賀川は毎年ワースト1位や3位を行ったり来たりしているが、近年遠賀川の水質は皆さんのおかげで、かなり良くなってきていると感じている。例えばアユの稚魚が泳いでいるのを見かける。また、河口堰の魚道が多自然型となっていろいろな魚が海から川へ行き来できるようになった。鮭にとってものぼりやすい川になっている。このような魚道を作っていただき、国土交通省遠賀川河川事務所に感謝いたします。また、1月27日は第3回のリーダーサミットを開催。22の市町村長そして小川県知事、西澤国土交通省遠賀川河川事務所長がそろって遠賀川流域宣言がなされたことは意義あることでした。」と話された。

 
窪山遠賀川流域住民の会理事長あいさつ 来賓あいさつ:西澤遠賀川河川事務所所長 

基調講演
テーマ  福岡県内の森林の現状と課題
講師    今泉 正彦氏(福岡県森林林業技術センター 企画管理部長)    
 福岡県の森林の現状は、県民一人あたりの森林面積は440㎡、全国平均は2,000㎡であり、全国平均からするとかなり少ない。林業とは樹木を植え、育て、切ることによって木材を生産する産業で、自然の流れの中で、森林は植林し、下草刈りなどの手入れを行い、木が成熟した後伐採するといった林業活動の循環により管理されてきた。

しかし、昭和50年以降木材の価格の下落、賃金の上昇、就業者の減少、木材生産活動の停滞などによって、手入れ不足の森林が多くなり荒廃した森林が増加してきている。手入れされずに放置された人工林は、木々の中は真っ暗で下草も生えない、土壌が流され木の根がむき出しになっている。荒廃した森林からは土砂が流出し、山腹崩壊など、大規模な土砂災害が発生する可能性が高まり、洪水や渇水の恐れもある。

平成20年森林環境税が導入され、個人が年間500円、団体が資本金額に応じて1000円から40,000の徴収をし、基金を設けて荒廃森林(手入れ不足森林)の再生を図る施策の費用として使用している。平成23年度まで荒廃した森林9,895ha(ヤフードーム約1,400個分の広さ)について間伐などの森林整備を実施し、全体の34%の達成となっている。

また、県民参加の森林(もり)づくり推進「森林(もり)づくり活動公募事業」を行い、ボランティア団体の皆さんの参加で、件数として169件、40,657人の県民の参加がありました。山は海の幸の恵みをもたらしてくれます。漁業関係者の皆さんが山の手入れに参加、高校生も参加した取り組みなど述べ400人がボランティアとして県民の森づくりに参加されている。さらに、子ども達の林業体験など県民参加の森づくりが拡がっている。

しかし、新たな課題として、海岸防風林における松くい虫の被害の増加、そして放置竹林の隣接人工林への侵入がある。防風林については松くい虫に強い松の植え替えを行う。放置竹林は竹を伐採してヒノキや杉を植樹、また、オーナー制度を設置して保護を行う。

近年大雨による山地被害で甚大な被害が起きている。その山腹工として山崩れを起こした斜面を森林に戻し、森の力を使ってを山を復活させ、併せて放置竹林対策を行っていきたい。

事例発表
  ◎ 赤村ほたるの会  事務局長 三浦 壮彦氏
テーマ 赤村ほたるの会の歩み

 戦後たくさんいたほたるが見られなくなった。昭和20年以降の農薬のなどの薬品で河川の土壌が汚染され、ほたるがいなくなった。なんとかほたるを復活させたい。同じ思いを持つ仲間と「赤村ほたるの会」を発足した当時のことや、ほたるバスの様子などお話していただきました。

ほたるバスはこちらから


  ◎ NPO法人「小竹に住みたい」まちづくりの会理事長 吉良 久吾氏
小竹遠賀川河川敷クリーンキャンペーンについて

 脱臭効果のある竹炭をつくりを商品化して販売する経緯や遠賀川河川敷の草刈りや清掃活動の取り組みの様子や遠賀川花のみちプロジェクト事業として彼岸花の植栽活動などを楽しく報告していただきました。みんなにもっと遠賀川関心を持ってもらおうと、今後、サケの稚魚放流や彼岸花まつりの開催など、みんなで作った「小竹夢プラン」の達成に向けての取組の報告していただきました。
河川敷清掃はこちらから  河川敷の清掃活動2  彼岸花の植栽の様子

 余談ですが、小竹の吉良理事長に頂きました竹炭を花瓶の中に入れて花を(造花)飾ってみました。竹炭がたくさん入っていますので脱臭効果は良いと思います。ありがとうございました。  
 

  ◎ 小嶺水辺教室 事務局長 今村 高良氏
里山ビオトープづくり


 近くを国道211号線、北九州都市高速道路が通っている北九州市八幡西区小嶺に、小嶺自治区会が管理する「小嶺水辺の教室」があります。高齢のため田んぼができなくなった休耕田を、地元のメダカやトンボなどの生きものが棲めるビオトープを自治区会がつくられました。ビオトープ作りは全て手作りとし、「持ち込まない、持ち出さない」を原則としています。都会にあってこのようなビオトープは子どもから大人達の憩いの場であり、小学校の環境学習の場となっている。棚田の休耕田を活用した「里山のビオトープ」が広まることを願っていると報告されました。
9月2日(日)小嶺メダカまつりはこちらから