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遠賀川中島ワークショップ開催


「第24回中島自然ワークショップ:自然観察会と食事会」が10月27日(土)に開催されました。今回のワークショップでは小麦が作られた畑の見学、タブノキ林の観察、、竹炭作りの説明、水辺のオギ原の外来種の勉強会など中島を散策しながら学習しました。そしてお楽しみは中島で栽培、収穫された小麦粉を使っただんご汁です。とっても美味しく頂きました。

中島は遠賀川中下流域(河口から12km付近)に位置し、約30haに及ぶ広大な面積を有しています。島内には、大規模なヨシ・オギの草地、タブノキ林などの樹林、その他貴重な植物が存在し、生息動物も鳥類をはじめ豊かで、生物の生息、生育空間となっています。

しかし、近年、島内では古墳周辺の竹林が荒廃し、セイタカアワダチソウなどの外来植物が広範囲に広がるなど、自然が失われていくと共に、人と川との関わりの希薄化が懸念されています。

このような状況を踏まえ、遠賀川中下流域で失われつつある自然を新たに中島で再生・創出するための方策を検討するために、平成16年度から中島自然再生検討委員会、平成19年度から住民ワークショップを開催、平成19年度には「遠賀川中島自然再生振興計画書」が作成されました。

平成20年度から仮橋および湿地掘削工事が始まり、現在、湿地再生事業及び利活用施設の工事が進められ、中島の自然再生が始まりつつあります。

このように、中島の自然再生は住民ワークショップを通じて市民の皆さんの意見を踏まえながら、官民が協力しながら中島の自然を再生して育児量です。

今回開催され「中島自然再生ワークショップ(自然観察会と食事会)」では昨年設立された中島自然再生協議会(通称ダブリンの会)が準備を進めてきました。

※中島自然再生協議会は住民ワークショップに参加された市民の皆さんの有志で結成されました。会では中島の活用(竹炭作りや小麦作り)や市民の皆さんにもっと知っていただこうと中島自然観察会を開催しています。随時新しい会員を募集しています。自然は日々変わります、中島がどのように生まれ変わるのか皆さんもご一緒に観察してみませんか。

感想。
・オギが思ったよりたくさん茂ってとてもきれいでした。
・外来種はなかなか見分けることができないが、在来種が住める環境をつくることで外来種が減少するという。外来種を見つけたら取り除くことが一番。
・工事が進められ、歩道が一段と高くなっているので眺めが良い。昨年に比べ池が思った以上に小さくなっているように感じた。1年すると変化している。中島が島にあった環境を作り出しているようで、これからどのように変わっていくかが楽しみ。また参加します。
・だんご汁がとても美味しかったです。こんなにたくさんの小麦が取れるなんて思っていませんでした。ありがとうございました。
   
   
 
 
 
 畑です。今年たくさんの小麦が収穫されました。
 ーオギとセイダカアワダチソウの観察ー
 現在はオギのみの群集がたくさん広がっていました。オギとセイダカアワダチソウがまじりあっている群集は工事をしていない水際から若干高い所に育成しています。この季節、オギは銀色のきれいな穂が風に揺れています。ヨシとオギの見分け方などを教えていただきました。ヨシは穂の色が白よりくすんだ茶色になっています。水際や低湿地に育成しています。ヨシもオギも多年生草木なので必要以上に刈りこむと根が絶えて育ちにくいそうです。そこへセイカタアワダチソウの種が落ちてセイダカアワダチソウの群集ができるそうです。

   
   
外来種のアレチウリは実をつける前に除去すると種子ができなくて翌年以降の発生を防ぐことができるそうです。また、大きく成長するので、芽生えや小さいうちに抜き取ることが広がらない方法。中島で見つけたら根っこから引き抜くことが効果的。外来種なのでけっして持ち帰ったりしないでください。
 

   
ここで竹炭を作っています。今回立派な竹炭をお土産に参加者の皆さんにプレゼントされました。 
 ダブの木にマーキングをしました。木の間から根が出て大きくなっていました。奥の方にもあるのですがスズメバチが いるためここまでの観察です。皆さんも気をつけて下さい。
 
 

   
タブの木の歯の見分け方を 
   
   
 
 ダブリンの会の皆さんが作っていただきました。とても美味しく頂き。皆さん笑顔が絶えません。車の荷台が特設テーブルに早変わり、会話が弾んでいました。